プロミュージシャンから大絶賛のディレイエフェクター。strymon DIG(ディグ)
ギタリストだけではなく、キーボリストにも高い評価を得るstrymon(ストライモン)から、ディレイマシーンであるDIG(ディグ)を使ってみました。
もくじ
話題のエフェクターメーカー strymon(ストライモン)って?
今プロ・アマ問わず注目を浴びているエフェクターブランドです。
Damage Controlといえばピンとくる人もいるかもしれません。
こちらも少し前に話題になった人気のブランドですが、このチームのメンバーで新たに立ち上げられたのがstrymonです。
高音質(24bit/96kHz)低ノイズで、質にこだわって作られています。
ライブをやれば一台は誰かのボードに入っている、というくらいミュージシャンからの信頼は厚いチェック必須のブランドですね。
DIG(ディグ)はこんな機種
音のバリエーションが無限大!
Dual Digital Delayの名前の通り、ディレイマシーンです。
そしてDualというわけで二系統のディレイが扱える機種となっております。
はっきりいってここですべてを語り尽くせるような機種ではないぐらい、音作りの幅広さは無限といえるほどの振り幅でセンスを刺激されます。
デフォルトでは二つのディレイは互いにシンクロし、互いに干渉し合って複雑なサウンドを生み出す設定となっています。
どのような環境でも「使えない」ということがないところもいいですね。
3つのモード
- 24/96:ハイレゾサウンド、圧倒的な解像度でクリアーな音質
- adm:初期ラックエフェクターを彷彿(ほうふつ)とさせる跳ねるサウンド
- 12bit:アナログに近くなるやわらかめのサウンド
さてこれだけでも選択肢がいっぱいです。
好みのサウンドを見つけるのは少し大変かも!?
ツマミなどの操作説明
少し操作にクセがあります、小さいケースに詰め込んでいるので仕方ないとこです。
2ndファンクションモードというのが特徴で、二つのスイッチを同時に押しながら操作することで表記と違うパラメータを呼び出せます。
※ちょっとややこしいので公式ページの説明も合わせてお読みください。
TIME
ディレイ1をマスターとしたタイムを決定します。
TAPで設定した場合は無視されます。
ディレイ1にタップ・テンポに合わせたサブディビジョンを設定します。
付点8分、4分、2分から選びます。
TIME2
ディレイ1.2のサブディビジョンを設定します。
渦巻き模様はGoldenRatio(後記)モードです。
SYNC/FREE切り替え FREEでは二つのディレイにそれぞれタイムが割り当てられます。
SYNCは二つのディレイのタイムが統一されお互いに干渉します。
MIX
ディレイ1のバランスです。
右いっぱいでWETのみになります。
FILTERモード切り替え ハイカット、ローカットフラットから選びます。
MIX2
ディレイ2のバランスです。
同じく右いっぱいでWETのみになります。
こちらでは二つのディレイのルーティン変更ができます。
シリーズ、ピンポン、パラレルの3つです。
REPEATS
両ディレイのリピート数を決定します。
ディレイ1に追従するか、ディレイ2のリピート数を個別に設定するか選択できます。
MOD
モジュレーション深度を設定できます。
TYPE
先述のディレイのモデルを選択できます。
サンプル動画もあります。
今回は実践できませんでしたが、エクスプレッションペダルの設定などもできます。
さて、どれだけのセッティングが出来るかお分かりいただけたでしょうか。
時間をかければ必ず目指すサウンドにたどり着けます。
おすすめのセッティング
今回は、どれがオススメというのが難しかったのですが、いくつか選んでみます。
このセッティングは、この機種だからできる音を目指して少し変わったディレイです。
こちらは、テンポディレイを2つ重ねて複雑にループするセッティングです。
TIMEノブを二分音符に設定しました。
ディレイ2は付点八分です。
こちらは今回の一番のお気に入りです。
ゴールデンレシオを使用した、ディレイながらアンビエントなサウンドを目指しました。
残響音が残り幻想的な空間になります。
DIGの長所として、反応の早さがあります。
タイムを一番左に振っても音が遅延することがありません。
それを利用してコーラス効果を生み出し金属的でボイスのような音感に近づけています。
こちらを参考に試奏など行ってみてはいかがでしょうか?
持っておられる方もお試しください。
筆者が独断と偏見で語る!
今回は非常に有名で現在の流行の機種でした。
やはりその時代のニーズに合った音作りがされているのが印象的です。
はっきり、これは買いですね。
デジタルディレイなら迷わずこれでいいと思います。
EVEVTIDEも高評価ですが、こちらは小さいのがいいです。
アダプターも汎用です。
音質にはなんの不満もなく、使用感に慣れればスムーズでしょう。
これで作れないディレイはあまり思いつかないです。
諦めなければ大抵のものには近づけるでしょう。
デメリットは音質機能面ではありませんね。
唯一はプリセットでしょうか、エクスプレッションに割り当てていくのが使い勝手が悪く、不安感もあります。
また2ndファンクションモードも分かりやすいとは言い難いですね。
飛び道具としてもよし、スタンダードなディレイとしてもよし。
万能です!
やはり一番のオススメはゴールデンレシオモード。
これはぜひ試奏して体感してください!
スペック
- 入力インピーダンス:1MΩ
- 出力インピーダンス:100 Ω
- S/N比:115dB
- 周波数特性:20Hz~20kHz
- 最大入力レベル:+8dBu
- A/D & D/A性能:24bit、96kHz
- DSPパフォーマンス:1596 Mega FLOPS
- バイパス:トゥルー・バイパス(出荷時)、バッファードに切り替え可能
- 入力電圧:9VDC センターマイナス、250mA
- 付属品:専用パワーサプライ
- サイズ・重量:102mm(幅)×117mm(縦)×67mm(高)※突起部含む / 450g
- 軽量、堅牢なアルマイト処理アルミシャーシを採用
- Made in USA
ライタープロフィール
ギタリスト
カジワラアキヒロ
京都在住のギタリスト、レッスン、サポート等しながら自身のバンドも活動中。
エレクトロバンドのギタリストとして活動していた時にエフェクターに興味津々。
ただ、マニアという程ではなく愛好家。
現在は宅録を研究中。
ウェブサイト:http://kjwr.hatenablog.com
Twitter:kajiwara_tw_th