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【ギタリスト必見!】オクターブチューニングの調整方法とその意味
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【ギタリスト必見!】オクターブチューニングの調整方法とその意味

オクターブチューニング、調整してますか?

ギターという楽器は「音程」に対して構造上曖昧になりがちな楽器です。

だからこそ基礎的なチューニングをしっかりして、ベストな状態を保ちましょう。

ギターを手に入れて最初の一年くらいはオクターブチューニングの存在すら知らなかった著者が、その重要性について書いてみます。

オクターブチューニングを行うべき理由

ギタリスト

通常のチューニングを終わらせて気持ちよく弾いてる時、「パワーコードでソロの導入まで決まった!さあハイフレットのソロへ!」……しかし、いざハイフレットを弾いていると「なんとなくチューニングがあってない気がする……」そんなことありませんか?

もしかしたらオクターブチューニングがズレているかもしれません。

オクターブチューニングが合っていないと開放弦をどれだけ正確にチューニングを合わせても、高いフレットになるにつれてどんどんチューニングがズレていく、という現象が起こってしまいます。

そんなことが起きているなら、さっそくオクターブチューニングを合わせてみましょう。

オクターブチューニングの調整方法

オクターブチューニングは端的にいえば開放弦の音と12フレットの音を「同じ音」にすることです。

正確には開放弦の音の1オクターブ上の「同じ音」ですね。

そのフローチャートは下図のようになります。

オクターブチューニングフローチャート

※注意:フローティングブリッジの場合は、フローティングの固定を行ってからオクターブチューニングを行いましょう

オクターブチューニングをする際はブリッジにあるオクターブ調整機構を使います。

ギターブリッジ

オクターブチューニングのために用意するものは以下。

それでは、さっそく順を追ってチューニングしてみましょう。

1. まずは音のズレをチェックしましょう

チューナーをギターにセットして、12フレットハーモニクス音と12フレット押弦音のズレを確認します。
チューナー

2. サドル位置を調整

もし12フレットハーモニクス音よりも12フレット押弦音の音程が高かった場合、サドル位置調整機構を使ってサドル位置をボディエンド側に調整してください。

この際、弦を引っ張ることになりますので、少し弦を緩めると弦を傷めずに済みます

逆に、12フレット押弦音が低かった場合は反対にネック側へ調整しましょう。
サドル調整

3. 再度チューニング&確認

サドルで弦を調整したら念のため再度チューニングし(このチューニングは実は不要なのですが、その理由は後述)、12フレットハーモニクス音と12フレット押弦音を確認してみましょう。

合っていれば、その弦のオクターブチューニングは完了、まだズレている場合は2番へ戻ってチューニングし直しましょう。

4. 最後に開放弦チューニング

ここまでできたら最後に開放弦チューニングをもう一度行って完了です。

オクターブチューニングを行うタイミングは一般的に弦のゲージを変更したときや、弦高を調整したときが一般的と言われています。

が、弦を交換したらとりあえず確認する癖は付けておきましょう

オクターブチューニングの原理

そもそもオクターブチューニングはなぜ必要なのでしょうか?

ギターという楽器はご存じの通り、弦の張力とフレットを使って弦自体の長さを疑似的に変えることによって音程を変化させています。

そして、張力が一定で弦の長さが1/2になれば、音の高さは1オクターブ上の周波数となります

ギターは12フレットでその弦の開放弦の1オクターブ上の音、つまり倍の周波数が鳴るように作られています。

つまり12フレットの音がぴったし開放弦の倍の周波数になるようになるということは、オクターブチューニングは弦の長さと指板のスケーリングを合わせるチューニングということなのです。

ちょっと難しくなってきましたね……。

ではここで、一度ご自身のギターを手にとって確認してみましょう!

ナット~ブリッジ間の長さを測ってみて、その長さの半分、つまり中間地点を確認してみてください。
ギター

ちょうど12フレット上にあるのではないでしょうか?

ここが、調整方法の3番で後述と書いたポイントで、12フレットの音が開放弦の1オクターブ上の音になれば良いから「調整中は弦を正しいチューニングに合わせる必要がない」ということです。

ただし、極端にダルダルな弦やはち切れそうなほど張っている場合は調整が必要ですので注意してください。

終わりに

オクターブチューニングは通常のチューニングと違い微調整といえるチューニングですが、確実にハイフレットの音に関与するチューニングでもあります。

廉価なギターほど、日ごろのチューニングやメンテナンスが音色や弾きやすさに関わってきます。

日ごろからメンテナンスに慣れていれば、良いギターを手に入れた時にコンディションの維持に役立つでしょう。

さらには、構造に触れることでさまざまな調整への理解度が深まり、ギターをベストな状態へ早く持っていけるため、結果として練習時間を多く取れたり、ライブ直前のトラブルにも対処できることが増えるかもしれません。

簡単なメンテナンスは自分で行う癖を付けましょうね!

ライタープロフィール

cuLo

野良Effector Builder / ギタリスト

cuLo

野良Effector Builder、元RFエンジニア、はてなブロガー。

80年代生まれ。

はてなブログをメインに「エレキギターやエフェクターの改造や製作を専門知識がない人にも(そこそこ)解りやすく」をメインコンセプト、「「音楽を始める事」の敷居を下げる」を裏コンセプトに活動中。

ちょくちょく全然関係ないことも記事にする。

好きな音楽ジャンルは80’sROCK、フュージョン、ビッグバンドジャズ等が傾向。

目下の目標はオリジナルブランドエフェクターをリリースすること。

ウェブサイト:https://culo.hatenablog.com

Twitter:cuLo_MOD_Studio

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