次世代マーシャルのギターアンプヘッド Marshall JVM210H
Marshallのギターアンプといえば、JCM900、JCM2000などが定番ですが、次世代マーシャルを牽引するフラッグ・シップ・モデルとしてJVMというシリーズがラインナップに加わってます。
今回はその中でもJVM210Hというギターアンプを紹介します。
もくじ
Marshall JVM210Hの特徴
Marshall JVM210Hには以下の特徴があります。
2チャンネル3モード
チャンネル構成は以下の2つです。
- CLEAN/CRUNCHチャンネル
- OverDriveチャンネル
モードにはそれぞれのチャンネルにグリーン、オレンジ、レッドの3つがあり、後述する専用フットスイッチを使えば、計6通りのモードを切り替えることができます。
EQはチャンネルごとに独立しており、CLEAN/CRUNCHチャンネルでBassをカット、OverDriveチャンネルでMiddleをブーストというような設定も可能です。
歪み具合だけ参考までにお伝えすると、OverDriveチャンネルのオレンジモードが従来のJCM2000のUltra Gainチャンネルに近い歪みである印象を受けます。
それぞれのチャンネルがどのモードになっているかは、フロントパネルのLEDの色で確認することが可能です。
2系統のマスターボリュームセクション
このアンプはマスターボリュームを2系統持っています。
バッキングでは音量を控えめに、ギターソロでは音量をブーストするということが可能です。
PresenceとResonanceコントロール
JCMシリーズに付いていたPresenceコントロールのほか、Resonanceというツマミがあります。
Bassツマミよりも低い音域の成分を調節することができ、他メーカーのハイゲインアンプにも負けない重低音を設定することができます。
専用フットスイッチで設定切替
専用のフットスイッチで以下の設定を切り替えることができます。
- リバーブ(各チャンネルのON/OF)
- マスターボリューム(1と2の切替)
- チャンネル、モード選択
- Send/Returnループ(ON/OFF)
MIDIでコントロール
MIDIスイッチャーがあれば、上記のコントロールを専用フットスイッチに代わってコントロールすることができます。
MIDIでシステム構築済の方々も、音さえ好みであれば導入をためらうことはないでしょう。
これからの新しい定番・JVMシリーズ
Marshallのギターアンプは、JCM800、900をはじめとしたJCMシリーズが長いことプロ/アマ問わずに数多いプレイヤーに愛用されてきました。
80年代のハードロック/へヴィメタルシーンを支えた伝説の名器、JCM800。
シンプルなコントロールながら、荒々しくストレートなディストーションは多くのギタリストに支持されている。
オリジナルには無かったエフェクトループを搭載。
JCM2000シリーズに受け継がれたハイゲイン・アンプの基礎はここにあります。
パワーアップされたオーバードライブ・サウンドとクリーン・サウンドが楽しめるシンプルな構成。
スプリング・リバーブ搭載。出力を100Wもしくは50Wと選択可能。
クラシック・ゲインにはクリーンとクランチ、ウルトラ・ゲインにはリード1とリード2のモードを装備した、オール・チューブ・アンプヘッド。
今までのMarshallにないパワフルなゲイン能力とクリーンなサウンドを実現。
上記の理由で、スタジオでもオプションとしてレンタルしているところはあるものの、部屋に常設となっていないところがほとんどです。
フロントパネルのツマミが多いことから、JCMシリーズより使いにくいかもしれないという印象を与え、利用をためらわせる要因になっているかもしれません。
実際に設定してみると、各チャンネルのEQが独立しただけであり、Resonanceコントロールが追加になっているだけです。
設定した内容も、専用フットスイッチを遣えば簡単に切替ができます。
まだまだ定番ではありませんが、敬遠するのは勿体ないと思います。
最後に
まだまだ定番として浸透おらず、JCMシリーズの影に隠れがちなアンプですが、JVM210Hはチャンネル、モードをはじめ、音作りの幅が広い万能アンプです。
ツマミの数は多いですが、直感で操作でき、使い方は意外と簡単です。
私自身も、リハーサルで頻繁に利用しています。
既にJVMシリーズを置いているスタジオ、ライブハウスも少しずつ見かけるようになりました。
特にOverDriveチャンネルのレッドモードは従来のMarshallアンプからは想像できない、モダンハイゲインサウンドが得られます。
使いこなせれば、ステージで映えること間違いないでしょう。