よくわかるギターチューニングの基本
チューニングとは調弦のことで、ギターの6本ある弦を決められた一定の音程に合わせる作業の事をいいます。
これを合わせないと目的の音程を奏でることができません。
ピアノの調律(チューニング)には専門の調律師がいますが、ギターはプレイヤー本人がチューニングすることがほとんどです。
もくじ
- チューニングは演奏するとズレてしまう…こまめにしっかり合わせるのが大事
- ギターチューニングの各弦の音名
- チューニングはチューナーがあれば簡単にできる!
- チューナーの種類
- チューナーアプリ
- TC Electronic の画期的なチューナー|PolyTune
- IK Multimediaの高精細チューナー・アプリ|UltraTuner
- 遊び心あゆれるリアルで高機能なクロマチックチューナー
- スロー再生機能付きクロマチック・チューナー|PocketHz
- 6弦同時にチューニング|HardWire HT-6 FastTune
- 基音も合わせるようにしよう(A=440Hzなど)
- オクターブ・チューニングも大事です
- 7弦・8弦ギターや、5弦・6弦ベースのチューニングは?
- 変則チューニングもある
- 最後に
チューニングは演奏するとズレてしまう…こまめにしっかり合わせるのが大事
ギターは弦の張りをはじくことで、音が出ます。
当然、演奏することでその張りの強さが変化したりするので、チューニングは少なからず変化します。
だからといってずっとチューニングしているわけにもいきませんし、チューニングの速度・正確さも、ギターの演奏技術と同時に必要になってきます。
ギターチューニングの各弦の音名
ギターの基本的なチューニングは「レギュラーチューニング」と呼ばれ、6弦〜1弦 E/A/D/G/B/E(ミ/ラ/レ/ソ/シ/ミ)です。
他にも半音下げチューニングや、1音下げチューニング…など様々なチューニングがあります。
チューニングはチューナーがあれば簡単にできる!
なかなかギターのチューニングをきちんと自分の耳で合わせられる人は少ないと思います。
音叉などを使用して基準音に沿って、自分の耳で音を判断し合わせることも可能ですが、基本的にはチューナーを使用します。
クロマチックチューナーを使ったチューニング
チューナーでチューニングするときはギターの開放弦を鳴らしながら弦の張りを調整します。
目的の音名を合わし、メーターが真ん中にくるように合わせます。
チューニングするときは特に強くピッキングしたり弱くピッキングする必要はありません。
いつも普通に弾いている強さのピッキングで行ってください。
ギターのチューニング方法『はじめてのエレキ・ギター』
音叉を使ったチューニング
音叉でチューニングする場合は、音叉を振動させた時に出る基準音(A:440Hz)を5弦の5フレット上のナチュナルハーモニクスの音を合わせるようにし、5弦だけを正確に合わせます。
その後
- 6弦5F=5弦の開放弦
- 5弦5F=4弦の開放弦
- 4弦5F=3弦の開放弦
- 3弦4F=2弦の開放弦
- 2弦5F=1弦の開放弦
となるようにチューニングします。
写真:音叉
チューニング-音叉の使い方【ギター初心者講座】by J-Guitar.com
チューナーの種類
定番の針式やクリップタイプのクロマチック・チューナーの他、ステージでの使用を前提としたフットペダルタイプやラックタイプが発売されています。
アナログ針式チューナー
見やすく安定した性能で根強い人気を持ちます。
クリップチューナー
ギターのヘッドにクリップのついたチューナーを挟むことで音を感知することができるクリップチューナー。
弦の振動を感知する「クリップチューナー」も最近では主流です。
フットペダルチューナー
ステージ上ですばやく正確にチューニングできるように精度の高さはもちろん、視認性を向上させるなどのライブ演奏時の使い勝手をとことん追求したタイプのチューナーです。
ラックマウントチューナー
ラックシステムに欠かせないプロフェッショナル仕様のチューナー
チューナーアプリ
TC Electronic の画期的なチューナー|PolyTune
その革新的な発想と技術が話題となり、数々の賞を受賞してきたTC Electronicの画期的なチューナー「PolyTune」が、iPhoneアプリとして登場。
IK Multimediaの高精細チューナー・アプリ|UltraTuner
独自のデュアル解析処理エンジンにより、1/100セントという精度でピッチを検知できるアプリで、ギター、ベース、弦楽器、管楽器から、ビンテージ・シンセサイザーのキャリブレーションまで、短時間に、正確にチューニングすることができます。
遊び心あゆれるリアルで高機能なクロマチックチューナー
大変精度が良く、エレキギターの生音でもしっかり計測。
その音の高さから何弦の調整をしたいのかを読み取り音が合えばOKサインを出します。
また、スタンダードのチューニング以外にも、半音下げやカポタストを用いた際のチューニングにも対応。
昔懐かし音叉によってサクッとAの音の確認ができる。普通の音叉と違い音が減衰しないため、音叉を叩き直す必要もありません。
もちろんデジタルチューナーの画面への切り替えも可能で、スタジオの待合室とかで少し練習するのにチューナー出すのも面倒くさい…って時にもスマホ一つで出来るので大変便利なチューナーアプリです。
スロー再生機能付きクロマチック・チューナー|PocketHz
C0~C8までの8オクターブをカバーするクロマチック・チューナーアプリ
6弦同時にチューニング|HardWire HT-6 FastTune
なんと6弦を同時にチューニングできるポリフォニック・チューナー。
基音も合わせるようにしよう(A=440Hzなど)
http://www.hometheatershack.com/forums/home-audio-speakers/10427-left-right-center-setup-questions.html
たとえばAの音をどれくらいの高さにするか?といった時に、これを正確に決めておく必要があります。
昔なら音又を作ってそれを基準としましたが、チューナーの場合は設定を合わせないといけません。
出荷当時は、A=440Hzが基準になっております。
これは1939年ロンドン国際会議によって制定されたピッチで、現在はこの440Hzの高さに調律されることが多くなっています。
編成などによっても変わりますので、特にピアノや管楽器の人と一緒に演奏する際には事前に確認しておきましょう。
オクターブ・チューニングも大事です
オクターブ・チューニングというのは、開放弦の音とフレットを押さえた音のズレを直すチューニングです。
正確にチューニングしても弦を押さえると音がズレたように感じるならば、開放を含むローポジションとハイポジションでの音程のズレを修整する作業(オクターブ調整)が必要になります。
ギターのコンディションも影響する部分ですので、自分で調整する事が難しい場合は、楽器屋さんに相談・調整をお願いすると良いでしょう。
7弦・8弦ギターや、5弦・6弦ベースのチューニングは?
ギターやベースには通常より弦の多いモデルもあります。
演奏者や楽曲によって様々ですが、基本的なチューニングは以下です。
7弦ギター(レギュラー):7弦〜1弦 B/E/A/D/G/B/E
8弦ギター(レギュラー):8弦〜1弦 F♯/B/E/A/D/G/B/E
5弦ベース(レギュラー):5弦〜1弦 B/E/A/D/G(低音側に弦が加えられたLow-B) ※一般的にはこちらです。
:5弦〜1弦 E/A/D/G/C(高音弦が加えられたHi-C)
6弦ベース(レギュラー):6弦〜1弦B/E/A/D/G/C(4弦ベースの低音側、高音側に弦が加えられるのが主流)
変則チューニングもある
ドロップチューニング
6弦だけ1音下げにするチューニングのことをドロップ○(音名)チューニングと呼びます。
このメリットは、レギュラーチューニングだと5弦と6弦のパワーコードで2本の指を使いますが、パワーコードを押さえるときに指1本で押さえることが出来ます。
主にラウドロック、ハードロック、メタル系バンドで多用されています。
ドロップDチューニング:6弦〜1弦 D/A/D/G/B/E
オープンチューニング
オープンチューニングとは開放弦で1弦から6弦までを弾いた時に、あるキーになっているチューニングのことです。
ハイフレットでプレイしているときでも、ベース音を開放弦で鳴らすことができるので「ソロギター」向きのチューニングです。
ブルースやジャズ、アコースティックソロギターの演奏で使われる機会の多いチューニングです。
代表的な、オープンDチューニングとオープンGチューニングの各弦の音名は以下です。
オープンDチューニング:6弦〜1弦 D/A/D/F#/A/D
レギュラーから1、2、6弦を1音下げ、3弦を半音下げます。
オープンGチューニング:6弦〜1弦 D/G/D/G/B/D
レギュラーから1、5、6弦を一音下げます。
オープンチューニング解説 / 押尾コータロー
最後に
素早くチューニングできるように、基本的な音名は覚えておくようにしましょう。
こまめにきっちりチューニングすることで演奏もより引き立つと思います。
今回はチューニングについてのお話でした。
ライタープロフィール
スタジオラグ
中尾きんや
スタジオラグスタッフ
ウェブサイト:https://www.studiorag.com
Twitter:kin_kinya