ギター・ベース用プログラマブル・スイッチャー/ループ・スイッチャー「FREE THE TONE ARC-3」レビュー
今回はギター・ベース用プログラマブル・スイッチャー/ループ・スイッチャー「FREE THE TONE ARC-3」についてざっくりお話しします。
もくじ
FREE THE TONEについて
このメーカーの名前は一昔前ではあまりなじみのない名称だったのではないでしょうか。
もともとはProvidence(プロビデンス)のカスタムショップ製品を製作していたFREE THE TONEなのですがPROVIDENCEを離れ、独立したことから名前は現在広がってきています。
代表の林さんは昔、僕も好きだったhideのギターテックもしてた人で、現在もLUNA SEAのSUGIZOさんや布袋さんの機材の製作もしている方です。
とにかく音にこだわる人!ってのがネットで調べていくうちに分かり、この人なら信頼できる物を作ってるだろうと言う気持ちになりました。
しかしPROVIDENCE時代もFREE THE TONEの存在は知っていたが、高価すぎてとても買えなかった。
だけど独立後の価格が大幅に手頃な価格となり、さらにはプロにしか製作していなかった機材もプロではなく僕らインディーズのミュージシャンでも買えるようになったのが本当に大きな変化だと言える。
そのFREE THE TONEの代表作と言えようこのARC-3(ルーティングシステム)は形そのものはPROVIDENCE時代のPEC-2ですが、中身が全然違うのです。
PEC-2の不満がすべて解消された完成系とも言いましょうか。
では早速レビューいたします!
FREE THE TONE|ARC-3 レビュー
俺このFREE THE TONEのパッケージ(箱)がめちゃくちゃ好きなんです(笑)。
このシンプルさ、ただシンプルじゃなくてレトロな感じも漂っている感じ。
ただの段ボールがFREE THE TONEの印字が入るだけでなぜか価値が上がるような気がする。
開けるとこんな感じ。
本体と電源アダプタと説明書が入っています。
もうこの時点でドキドキのワクワク!(笑)。
見た目の印象について
はい!ついに現れました!
パッと見はPEC-2と変わらない感じなのんですけどね。
このARC-3は色がシルバーとブラックがあるんですが僕はあえてシルバーにしました。
はじめはブラックがいいなと思っていたんですがブラックだとPEC-2と見た目があまり変わらないしどうせならFREE THE TONEが決めたこのシルバーにしようと思ってこっちにしました。
またブラックは受注生産のみでちょっと高いです。
けど今までシルバーのスイッチャーなんてなかったからこれはインパクトある!
各種コントロールとMIDIの操作について
て、このボタンがたくさんある場所がこのARC-3の心臓部です。
ここですべてのコントロールが可能です。
フットスイッチを使って行う操作は大まかに設定の入り口で使うことだけで細かな設定はここで行います。
僕が気に入っているのはここにある小さな灰色のボタン。
このボタンがすごく小さいボタンなんですが、めちゃくちゃ押しやすいんですよ。
クリック感がすごく反応も良い、全然ストレスがない。
ここからはMIDIのお話で長くなるので読みたい方だけ読んでね!(笑)。
一番左の縦に並んでるのがモードでそこの一番下のLOOPを選んだ場合は1~8のLOOPのオンオフが横に並んでいるボタンで操作できるようになっています。
またMIDIのCC(コントールチェンジ)やPC(プログラムチェンジ)もLOOPと同様に操作可能です。
MIDIの場合はフットスイッチのMODEボタンからMIDIの設定に入ってそこでCCやPCの設定でCSW1~8に機能を割り当てておけばOKです。
L1にディレイ(MIDIチャンネル1)のON/OFFを割り当てるならそのMIDI機器のCCナンバー(例:ON/OFF : ナンバー:61)をCSW1→ナンバー61→MIDI送信チャンネル1→設定完了。
これで縦のボタンのCCを選択してL1ボタンを押せばMIDI送信チャンネル1番に設定したディレイのオンオフができるわけです。
ちょっと文字で説明するとややこしいですが、操作すると本当に簡単です。
またよく聞かれるのですがCCとPCってなに?
まずCCですが、これはコントロールチェンジ。
MIDI機器をコントールする番号で、僕が持っているディレイの場合はパラメーター関係や特別な機能をコントロールする信号。
そしてPCですが、これはプログラムチェンジナンバー。
MIDI機器の制御をする機能で僕のディレイの場合は音色切替(ディレイのプログラムナンバー)の機能となります。
またMIDI送信チャンネルとは複数のMIDI機器をつなげている場合にその1つ1つのMIDIに対して割り当てるチャンネルで、例えばディレイがチャンネル1、その後にMIDIで操作可能な歪みペダルをつないだとして、その歪みのペダルはチャンネル2にします。
そしてMIDIの設定の時にこのチャンネル2を選択してCCやPCの設定をすると、1番のディレイではなく、その後につながっている歪みペダルに信号を送るようになります。
また送信は8個まで同時に行うことができるので例えば、ギターソロ用にL1(CSW1)にチャンネル1のディレイのオン、L2(CSW2)にチャンネル2の歪みのリード用(ブースト)に切替なんてのが割り当てられるので、わざわざループで操作しなくてもMIDIで操作ができるようになるわけです。
MIDI機器を複数持ってないのでやったことないけど多分できます(笑)。
ざっくりですけどMIDIのお話はこれで終わりね!
まー操作系はほぼ完璧。
プロギタリストがみんなこれを使うわけがわかります!