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名機ギターアンプVOX AC30のクリーンからオーバードライブまで再現。おすすめコンパクトエフェクター BOSS BC-2
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名機ギターアンプVOX AC30のクリーンからオーバードライブまで再現。おすすめコンパクトエフェクター BOSS BC-2

近年、BOSSブランドの歪み系エフェクターのラインナップにおいて定番になりつつあるのが、アンプ・シミュレーターのように名機と言われる定番アンプのサウンドを再現できる製品群です。

レジェンド・シリーズを始め大型スタック・アンプのサウンドを再現できるST-2など、そのラインナップは幅広く、世界中でギター・サウンドの定番とされる様々なサウンドを手軽に手に入れられるようになりました。

今回はそのような歪み系コンパクト・ペダルの中でもコンボ・タイプのアンプ・サウンドをベースとして、更にBOSSならではの高品質なサウンド・メイキングを可能にしたBC-2 Combo Driveを紹介します。

コンボ・タイプのサウンド特徴を再現

コンボ・タイプのアンプとは、プリアンプとパワーアンプから成るアンプ部分と、スピーカーのキャビネットが一体になった形状のアンプを指します。

自宅での練習用など小出力のアンプに多く見られる形状で、最も一般的なアンプ・スタイルと言っても良いでしょう。

真空管やトランス(変圧器)から出る熱を放出するために、アンプの後ろ側が空けられているタイプも多く、アンプの周り全体から出るサウンドが特徴です。

そんな特徴を持つコンボ・タイプのアンプの中でも名機とされているのが、VOX社のAC30です。

VOX AC30

参考:ギターアンプ VOX AC30 60年代ブリティッシュ・ロックの生き証人

ブリティッシュ・コンボ・アンプ

1959年に発表されたAC30は、あのビートルズを始め、ローリングストーンズのキース・リチャーズやクィーンのブライアン・メイな世界的な大物ミュージシャンが愛用したことで知られています。

豊かな中音域とコード・カッティングを際立たせるアタック感が特徴なAC30のサウンドは、ロック発祥の地であるブリティッシュ・サウンドの定番とも言われています。

BOSSのメーカー・ウェブサイトには、BC-2のサウンドについてAC30をベースとしたという表現はされていませんが、ブリティッシュ・コンボ・アンプといえばAC30と言っても過言ではないので、この系統のサウンドを踏襲していることは間違いないでしょう。

BC-2は歪み具合の再現だけでなく、コンボ・タイプ特有の箱鳴り感をも実現しています。

また、歪みを抑えたときのサウンドも、ファットで存在感のあるクリーン・サウンドを演出してくれます。

各コントロール・ツマミの役割

BOSS BC-2

BC-2のコントロール・ツマミは左端から

LEVEL:エフェクト音の音量を調整
BASS:低音域のトーンを調整
TREBLE:高音域のトーンを調整
SOUND:歪み具合の調整。右に廻すほど歪みが強くなります。

以上の4種類。

中でも、サウンド・キャラクターを決定づけるSOUNDコントロール・ツマミで幅広いサウンド・メイキングが可能となっています。

左に廻しきったCLEANの位置にすると、きらびやかなクリーン・トーンながらも音痩せの感じられない、ファットなサウンドが得られます。

SOUNDコントロール・ツマミをセンターの位置に合わせると、オールド・ブリティッシュ・ロックの定番ともいえる丸みのあるオーバードライブ・サウンドになります。

更にコントロール・ツマミを右に廻し、マックスのDRIVEの位置にすると、オリジナルのコンボ・アンプでは出し得ないような強い歪みを得ることが出来ます。

また、SOUNDコントロール・ツマミの位置によって、BASSとTREBLEの効き具合が変化する点にも注目です。

歪みを強めれば強めるほどBASSとTREBLEそれぞれの効き具合が大きくなり、サウンド・キャラクターを大きく変えることが出来ます。

BC-2 使い方のコツ

BC-2は歪み系のエフェクターとして単体で使用するのはもちろん、そのキャラクターを生かしてブースター的に使用するのも面白い使い方でしょう。

また、ピッキング・ニュアンスなどギタリストの個性をサウンドに反映してくれるという、近年のBOSS製品が持つ特徴もしっかりと備えています。

ギター本体のボリュームを増減することでも歪み具合を変えることが出来る上、ピッキングの強弱でもメリハリが出しやすい点は、単にコンボ・アンプの音を再現しただけではありません。

前述のようなコントロール・ツマミの設定に加え、ギター側での調整も加えることがBC-2を使いこなすコツでもあります。

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ブリティッシュコンボアンプのチューブドライブを再現したコンパクトエフェクター BOSS BC-2

RAG MUSIC 編集部音楽・遊び・エンタメの総合ウェブメディアRAG MUSIC 編集部

今回私が試してみたのはローランドが生み出した超安定ブランドのBOSS、種類はBC-2コンボドライブ。

これはかなりいい感じの歪み系のエフェクターだと思いますよ。

いじり方によってはかなり遊べそうな感じがします。

もくじ

VOXアンプにつないだ時に感じるフェンダーとも少し違うグラスサウンド

つないだ瞬間、弦のテンションがグッと上がった感じ。

ゲインのツマミをイジらなくても自然と高音が持ち上がった感じがします。

この感じ、VOXアンプにつないだ時に感じるフェンダーとも少し違うグラスサウンド…

何というか、これでリッケンバッカーなんか繋いだ日には完全にビートルズごっこ出来るんじゃないでしょうか?!

デイ・ドリッパーのリフが自然と弾きたくなるこの感じ。

ブリテッシュ・ロックが好きなタイプのギタリストには良いかもしれませんね。

好き嫌いが別れるエフェクター

しかしながらこの個体、好き嫌いが別れるエフェクターかも知れません。

歪の特性が柔らかいので激しい音楽を奏でるときには不向きだと感じました。

また、暴れる感じを出そうとしてトレブルのつまみを弄っても、逆効果で耳障りな高温しか増幅しません。

調度よい使い方…私ならブースター的な使い方かな。

レベルをグッと上げて、サウンドのツマミをクリーン寄りにしてやると…調度よい感じ。

あのVOXのチューブ管で鳴らしているサウンドに近づきます。

あとはカッティングの刻みなんかにも使えるかも。

踏みっぱなしにして常用すればかなり個性派な存在感が出ると思いますしね。

ただ、ドライブ寄りにツマミを回してしまうと…モソモソしたサウンドになってしまい、音が抜けなくなってきます。

バンド・サウンドで音抜けが悪いのはそれだけでストレスになります。

いくらお気に入りなサウンドでもバンド・サウンドから聞こえ来づらいのは少し悲しいですよね。

なので、使い方を間違えるととんでもないことになってしまう…ちょっと偏りのあるエフェクターかもしれません。

古き良きブリテッシュ・アンプ

この個体の特徴をちゃんと理解した上で、使っているギターとマッチしたサウンドを作ってあれば、個性的な高音を放つ、古き良きブリテッシュ・アンプのニュアンスを得ることができます。

因みに私が試したギターはフェンダーのストラトキャスター。

62年のアメリカン・ビンテージの復刻シリーズです。

設定は全て12時のサウンドのツマミだけ完全クリーン、といった感じ。

これで繋いだ時のリア・ピックアップとセンター・ピックアップのハーフトーンがたまらない感じでした。

なんというか『いなたさ』がちゃんと出るのです。

昔のクラプトンっぽい男…なんというか色気たっぷりのハーフトーン…。

ブルージーなんだけどどこか都会的でオシャレな男がします。

ブルース系のリフにもピッタリ

また、フロント・ピックアップにしてエフェクターのトレブルのツマミを3時あたりにしてあげると、ブルース系のリフにピッタリマッチすると思いました。

また、私が持っているレスポールのスタンダードでも試したのですが、設定は基本12時。

ちょっとだけゲインを上げてクランチ気味に設定し、フロントピックアップにすると…ディッキー・ベッツの音になりました!
ブリテッシュ・コンボなんて言っていますが、イメージを少し変えるだけでサザンロック的な攻め方もできるんですね。

あと、ストラトキャスターのリアピックアップにして、設定はクリーン、そしてリヴァーブを深めにしてやれば、60年代を謳歌したサーフ・ロックのサウンドにもマッチします。

つまり、激しめな音楽以外であれば結構なんでも使えるエフェクターかもしれません。

使いごたえがあり、面白い個体だと思いました。

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